札幌市東区保健福祉部
生活保護とは
生活保護は、生活に困窮する人に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的として、保護費の支給などを行うための制度です。
就労している人の生活保護受給
現在会社などで働いており、就労収入がある人の場合ですが、もしも収入や資産が厚生労働大臣が定める最低生活費に満たないようであれば、生活保護を受給することは可能となっています。
ただし、収入と最低生活費とを比較した上で、最低生活費から収入を差し引いた部分だけが保護費として毎月支給されることになります。
働きによる収入と控除
毎月の勤め先の会社からの給料やボーナスなどの働きによる収入があったときには、福祉事務所などに届け出なければなりません。ただし、このような働きによる収入については、交通費などの必要経費や収入の金額に応じて定められた基礎控除額が差し引かれて認定されますので、基本的にはこの基礎控除額は手元に残るものと考えてよいといえます。また、単身者などを除く未成年者の場合には、未成年者控除を差し引くことができます。
札幌市東区保健福祉部の電話番号・所在地
名称 | 札幌市東区保健福祉部 |
---|---|
所在地 |
〒065-8612 北海道北海道札幌市東区北11条東7丁目 |
電話番号 | 011-741-2400 |
備考 |
生活保護費の計算方法
北海道札幌市にお住まいの場合、級地としては「1級地-2」に該当しますので、生活保護基準は以下のとおりとなります。
※注意
前回指定から約30年が経過し、この間に市町村の広域合併が進んだ結果、現行の級地は物価などの実態を必ずしも反映していないという理由から、目下、厚生労働省では級地見直しの作業を進めています。
この級地指定とともに、厚生労働省では生活保護基準そのものの見直しを平成30年10月をめどに決定する見通しですので、新聞・テレビの報道には十分注意してください。
なお、生活保護費見直しは平成30年10月、平成31年10月、平成32年10月の3段階で実施される予定です。
現在議論されている見直しの例
児童養育加算
現行:月1万円(3歳未満1.5万円)で中学生まで/見直し後:月1万円で高校生まで
母子加算
現行:母と子ども1人の場合で平均月額約2.1万円/見直し後:平均月1.7万円【減額】
生活扶助
生活扶助のうち、食費や被服費などの個人単位の経費の見積もりにあたる第1類費は、生活保護を受給する世帯に属する人の年齢をもとに、世帯としての基準額①の合計、基準額②の合計をそれぞれ求めます。
年齢区分 | 生活扶助基準(第1類費)(個人的経費) | |
---|---|---|
基準額① | 基準額② | |
0歳~2歳 | 20,540円 | 25,520円 |
3歳~5歳 | 25,890円 | 28,690円 |
6歳~11歳 | 33,480円 | 32,920円 |
12歳~19歳 | 41,360円 | 37,500円 |
20歳~40歳 | 39,580円 | 36,790円 |
41歳~59歳 | 37,520円 | 37,670円 |
60歳~69歳 | 35,480円 | 37,320円 |
70歳~ | 32,020円 | 32,380円 |
世帯の人数に応じた逓減率を、第1類費の基準額①の合計、基準額②の合計にそれぞれ乗じます。
世帯の人数が多ければ、効率的にお金を使う生活ができるため、その分だけ基準額を減額する趣旨です。
世帯人数 | 逓減率① | 逓減率② |
---|---|---|
1人 | 1.0000 | 1.0000 |
2人 | 1.0000 | 0.8850 |
3人 | 1.0000 | 0.8350 |
4人 | 0.9500 | 0.7675 |
5人 | 0.9000 | 0.7140 |
第2類費は、電気、ガス、水道などの光熱費や家具、食器の費用などといった、世帯単位で支出される経費です。
このため、第1類費とは逆に、世帯人数に応じてその額が増加するようになっています。
逓減率を乗じた後の第1類費の合計に、この第2類費をプラスします。
なお、地域によって冬場の寒さが違い、暖房費の需要も違うということに配慮して、冬季(10月又は11月~3月又は4月)には地域別(全国Ⅰ地域~Ⅵ地域の6区分)の冬季加算が別途加算されます。
世帯人数 | 生活扶助基準(第2類費)(世帯共通的経費) | |
---|---|---|
基準額① | 基準額② | |
1人 | 42,680円 | 39,050円 |
2人 | 47,240円 | 48,030円 |
3人 | 52,370円 | 56,630円 |
4人 | 54,210円 | 58,970円 |
5人 | 54,660円 | 62,880円 |
以上によって得られた「第1類費・第2類費①」の合計に3分の0を乗じ、「第1類費・第2類費②」の合計に3分の3を乗じて、両者をプラスしたものが生活扶助基準となります。
ただし、「第1類費・第2類費②」が「第1類費・第2類費①」×0.9よりも少ない場合は、「第1類費・第2類費①×0.9」と読み替えることになっています。
加算制度
さらに、特別の需要のある人が必要とする生活費としての加算制度があり、第1類費、第2類費のほかに、次のように一定額を上積みすることができます。
ただし、「障害者加算」と「母子世帯加算」のように併給できないものもあります。
- 母子加算
- 児童(18歳になる日以後の最初の3月31日までの間にある者)を抱える母(父)子世帯の特別な需要に対応
- 妊産婦加算
- 妊婦及び産後6か月までの産婦について、栄養補給等の特別な需要に対応
教育扶助
小学校、中学校に通う児童生徒が義務教育を受ける場合の扶助として、月額によって次の表のような基準額にもとづく支給があるほか、学級費、教材費、給食費、交通費などが別途支給されます。
なお、高等学校については義務教育ではないため、「生業扶助」と呼ばれる別のグループの扶助での対応となります。
教育扶助基準 | ||
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区分 | 内容 | 基準額 |
基準額 | 学用品:鉛筆、ノート、消しゴム、体育用靴、笛、裁縫道具、書道用具など その他の教育費:遠足、社会見学等の校外活動費及び通学用靴、上履き等の通学用品購入費 | 小学校:2,210円 中学校:4,290円 |
特別基準 (学級費等) | 学級費、児童会又は生徒会費及びPTA会費等 | 小学校:670円以内 中学校:750円以内 |
学習支援費 | 学習参考書(教材代を除く)購入費、課外クラブ活動費 | 小学校:2,630円 中学校:4,450円 |
教材代・学校給食費・校外活動参加費・通学交通費 | 副読本、ワークブック、辞書等の購入費、校外活動のための宿泊費や施設利用料、通学に必要な最小限度の交通費等 | 実費支給 |
その他の扶助
これらのほかに、診療にかかった医療費の平均月額をもって基準とする「医療扶助」などのメニューごとに一定額が加算され、最終的な「最低生活費認定額」が割り出されます。
- 葬祭扶助
- 生活保護世帯の家族が亡くなった場合の火葬などを行うための扶助。たとえば、1・2級地は大人206,000円以内、3級地は180,300円以内。
- 住宅扶助
- アパートや賃貸一戸建て住宅を借り上げるために支払う家賃や地代、住宅の補修などに応じた扶助。家賃、間代、地代等の額として1・2級地は13,000円以内、3級地は8,000円以内が一般基準だが、実際には世帯人員や床面積、地域に応じた特別基準で運用されており、たとえば東京都内の1級地で単身世帯の上限は53,700円以内となる。
(上記は平成30年度分に準拠していますので、年度によって金額が異なることがあります。)