浅草鷲神社

神社
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鷲神社は、東京都台東区にある神社で、一般に「おとりさま」の名で知られています。11月の酉の日に行われる例祭では、「酉の市」として縁起物の熊手や八頭芋などを売る出店が並び、江戸時代から続くにぎわいを見せています。賽銭箱の上には「なでおかめ」が置かれており、気になる部分を撫でるとそれぞれ御利益をいただくことができるといわれます。

旅行先の地図

旅行先の概要

御祭神 天日鷲命、日本武尊
所在地 東京都台東区千束三丁目18番7号
交通 東京メトロ日比谷線「入谷駅」、「三ノ輪駅」またはつくばエクスプレス線「浅草駅」から徒歩約10分
首都高速道路1号上野線「入谷出入口」から車で約5分
JR・京成電鉄および日暮里・舎人ライナー「日暮里駅」から都バス(錦糸町駅前行き)経由で約10分、「千束」停留所下車、徒歩約2分
拝観料 無料
駐車場 境内北側に舗装された参拝者用駐車場あり。ただし、「酉の市」当日は閉鎖されるため、周辺のコインパーキングを利用する必要がある。
URL
連絡先 鷲神社 03-3876-0010

歴史・由来

鷲神社(おおとりじんじゃ)は、東京都台東区にある「浅草酉の市発祥の地」とされる神社で、一般に「おとりさま」の名で知られています。

日本武尊が東征の折、この地に祀られていた天日鷲命に戦勝を祈願し、戦勝後に社頭の松の木に熊手を掛けて報賽したのが11月の酉の日だったことから、例祭の「酉の市」が生まれたという伝説があります。

もっとも、明治時代の神仏分離以前は隣接する長国寺で祀られていたもので、江戸中期から後期にかけての頃に、特に博奕、商売繁盛、出世開運などの神としてにわかに賑わいはじめたといいます。

もとは今の足立区にあたる花畑大鷲神社の「酉の市」のほうが盛んで「本酉」と呼ばれており、浅草の鷲神社は「新酉」という扱いでしたが、明暦の大火後につくられた遊郭街の新吉原と至近距離にあったという地の利もあって、次第に他を圧倒するようになります。

鷲神社の「酉の市」では金運を掻き込むとされる大きな熊手、立身出世や子宝に恵まれるという八頭芋などの縁起物を売る出店が並び、今では花園神社大國魂神社とともに「関東三大酉の市」の一つに数えられています。

また、おでこをなでれば賢くなり、鼻をなでれば金運がつき、右の頬をなでれば恋愛が成就するという、撫でる場所ごとに御利益があるという「なでおかめ」も社殿の賽銭箱の上に安置されています。

車椅子で旅行するポイント

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【1】国際通りから浅草鷲神社の境内に入る参道は平坦で、石畳かアスファルトで舗装されている。

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【2】参道の右手にトイレ棟のビルがあり、身障者用トイレを併設している。

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【3】身障者用トイレ内部

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【4】浅草鷲神社の社殿。賽銭箱前は両脇に手すりがあるスロープ形式となっており、賽銭箱の上には「なでおかめ」が鎮座する。

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【5】国際通りから境内北側の車道に入ると、舗装された参拝者専用駐車場もある。ただし、酉の市では会場となるため駐車場は使えない。



浅草鷲神社境内図

境内配置図 [凡例]
御社殿 なでおかめ 社務所 渡殿 神楽殿 手水舎 参拝者専用駐車場 叉木 大鳥居 小鳥居:天保10年建立 大熊手 長国寺 山門 鷲神社前交差点 西徳寺前交差点 東京都道462号蔵前三ノ輪線(国際通り) 三ノ輪 浅草

移動のしやすさ ★★★★★
バリアフリーの状況 浅草鷲神社は国際通りの歩道から段差なく参道を進むことができ、境内に身障者用トイレ、賽銭箱前にはスロープも備え付けられている。境内もすべてアスファルトや石畳で舗装されている。自動車は北側の公道から参拝者専用駐車場に入ることができる。ただし、「酉の市」開催の際にはこの境内の参拝者専用駐車場は利用できないので、周辺にいくつもある他の有料駐車場への入庫を要する。

周辺の名所・観光スポット

東京都台東区立一葉記念館

「東京都台東区一葉記念館」とは、明治を代表する女流文学家である樋口一葉の業績を紹介するため、地元有志による「一葉協賛会」の寄附にもとづいて、昭和36年(1961)に台東区が設置した公の施設です。当時は女流作家単独の記念館としては我が国初の試みでしたが、当初の建物が老朽化したことと、5000円札の肖像画として樋口一葉が採り上げられたことを理由として、平成18年(2006)にリニューアルオープンしました。
樋口一葉はもとは裕福な家の出であったものの、身内の不幸で生活に困窮したため、小説執筆とあわせて生活の足しとすべく、龍泉寺町(現在の台東区竜泉)で荒物・駄菓子を売る店舗を一時期開いていました。この経験が後の代表作『たけくらべ』に生かされたといわれており、館内には小説の師匠にあたる半井桃水宛ての書簡、商売の仕入帳、『たけくらべ』未定稿などの貴重な品々を展示しています。
【多目的トイレ(オストメイト可)・エレベーター・車椅子貸出あり。身障者手帳所持者と介助者無料。】

■参考リンク:一葉記念館