太平山三吉神社

太平山三吉神社 神社
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太平山三吉神社は、秋田県秋田市にある神社で、太平山の山頂には奥宮も鎮座しています。白鳳時代に修験道の開祖・役小角が創建したと伝えられる、この地方の山岳信仰の拠点であり、現在も太平山講による登拝が盛んです。毎年正月に行われる「三吉梵天祭」は、先陣争いの荒々しさから俗に「けんか梵天」とも呼ばれています。

旅行先の地図

旅行先の概要

御祭神 大己貴大神、少彦名大神、三吉霊神(みよしのおおかみ)
所在地 秋田市広面字赤沼3-2
交通 秋田自動車道「秋田中央IC」から車で約8分
JR秋田新幹線・奥羽本線・羽越本線「秋田駅」(西口)から秋田中央交通バス(太平方面行き)経由で約10分、「三吉神社入口」停留所下車、徒歩約2分
拝観料 無料
駐車場 境内下(東側・西側)に砕石敷の無料駐車場あり
URL
連絡先 太平山三吉神社総本宮 018-834-3443

歴史・由来

太平山三吉神社は、秋田県秋田市にある神社で、太平山の山頂には奥宮も鎮座しています。

天武天皇の白鳳2年(646年:私年号)、修験道の開祖・役小角が創建したと伝えられ、延暦20年(801)には征夷大将軍・坂上田村麻呂が東征の際、戦勝を祈願して社殿を建立し、あわせて奉納した鏑矢が神宝となっています。

標高1,171メートルの太平山はこの地方の当山派修験の拠点であり、これに三吉信仰が合わさったものといわれます。三吉信仰は、元亀・天正の頃に太平城主・永井左近将監に攻められて太平山の山奥に逃れたとされる目長崎城主・鶴寿丸藤原三吉を勝負の神として祀るものです。

太平山三吉神社は秋田藩主の佐竹氏の崇敬も篤く、天明元年(1781)に風光明媚な赤沼の地に別邸「雪見御殿」を建たて8代藩主・佐竹義敦は、ほどなくこれを太平山遙拝所として寄進し、積雪や女人禁制による参拝の支障がない現在の里宮の歴史へとつながります。

また、東北各地に分布する三吉講は現在でも活動が盛んで、三吉山頂にある奥宮への登拝が毎年行われており、奥宮に付属して参籠所(山小屋)も設けられ、予約を入れて宿泊することが可能です。

毎年1月17日に行われる「三吉梵天祭」は、竹籠にカラフルな紙や布を張り付けて依代とした梵天を奉納し、五穀豊穣や家内安全のご利益を得るもので、先陣争いの荒々しさから「けんか梵天」と呼ばれる有名な神事です。

車椅子で旅行するポイント

注意 この神社は社殿前に階段がありバリアフリー化されていません。解説文と写真を参照してください。

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【1】太平山三吉神社の東側には砕石を敷いた大駐車場がある。台数は少ないが西側の正参道方面にも同様に駐車場がある。

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【2】大駐車場から境内に入る参道は石段が続くので、正参道に回って石段のない車道から境内に進入する。

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【3】正参道の左側の車道からであれば、社殿下の斎館や飲山亭までは自動車での進入が可能となる。

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【4】飲山亭の脇の高台に社殿があるが、高台上に至るには10段の石段があるのでこれ以降は移動不可。



太平山三吉神社境内図

境内配置図 [凡例]
東参道 赤沼唐松神社 雪見稲荷神社 東側大駐車場 赤沼稲荷神社 祖霊舎 武道場(神武館三吉道場) 西側駐車場 正参道 手水舎 御社殿(社務所併設) 神楽殿 宮比神社(みやびじんじゃ) 飲山亭(いんざんてい) 斎館 看板 秋田県道28号秋田岩見船岡線 広面小南交差点 三吉神社入口バス停 千秋公園

移動のしやすさ ★★☆☆☆
バリアフリーの状況 太平山三吉神社は斎館や飲山亭の手前までは自動車のまま進入できるようになっている。社殿までは指呼の距離なのだが、ここからさらに石段を10段ほど上がった場所にあるため、そのままでは移動ができない。ただし、写真のように社殿のようす自体は飲山亭のある場所からでも見ることができる。身障者用トイレについては、スーパーマーケットやコンビニ、ドラッグストアなど、県道沿いにいくつか気軽に入れる施設がある。

周辺の名所・観光スポット

千秋公園

「千秋公園」は、関ケ原の戦い後に常陸国から国替えになった秋田藩佐竹氏の居城・久保田城があった跡地で、明治時代に公園として整備されました。久保田城は石垣や天守のない平山城で、現在も水濠や御物頭御番所の建物が残っています。また、市政100周年を記念して「御隅櫓」が城の北西の角に復元されました。園内にはほかに秋田市立佐竹史料館やあやめ園、彌高神社、八幡秋田神社などがあります。
【身障者用トイレ・スロープ・エレベーターあり。佐竹史料館・御隅櫓は障害者手帳提示で本人および介助者1名無料。】

■参考リンク:秋田市>千秋公園