佛光寺

寺院

佛光寺は、京都市下京区にある浄土真宗佛光寺派の本山です。専修念仏の停止により、越後に流罪となっていた親鸞聖人が一時帰京した際、京都山科に創建された興正寺が起源とされています。その後、後醍醐天皇の霊夢にもとづき「佛光寺」の寺号を賜り、豊臣秀吉の時代に現在地に移転しました。阿弥陀堂には国重要文化財である聖徳太子立像が安置されるほか、特徴的な「絵系図」などの寺宝を保有します。また、境内には京都造形芸術大学のD&DEPARTMENTプロジェクトによるセレクトショップやお寺カフェもあります。

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旅行先の地図

旅行先の概要

御本尊 阿弥陀如来
所在地 京都府京都市下京区高倉通仏光寺下る新開町397
交通 京都市営地下鉄烏丸線「四条駅」5番出口から徒歩約2分
名神高速道路「京都南IC」から車で約15分
拝観料 無料
駐車場 参拝のための短時間に限り境内に駐車可。その他、境内周辺にコインパーキング(30分200円程度)あり
URL
連絡先 渋谷山佛光寺 075-341-3321

歴史・由来

佛光寺(ぶっこうじ)は、京都市下京区にある浄土真宗佛光寺派の本山です。

後鳥羽上皇による専修念仏の停止により越後国国府に流罪(承元の法難)となっていた親鸞聖人が、その後罪を赦され、建暦2年(1212)に一時帰京した際、京都山科に建てられた「興正寺」がその起源とされています。

元応2年(1320)、第7世の了源上人は、山科から京都東山の渋谷(しぶたに)または汁谷(しるたに)に寺を移転して中興の祖となり、「南无不可思議光如来」の九字名号が中央に書かれた「光明本尊」、門徒の肖像を描いた「絵系図」などを使って京都での布教活動を本格化させます。

このころ、後醍醐天皇が東南の方向から一筋の光が射し込む霊夢を見て、その方向に使いをやったところ、寺から盗まれた阿弥陀如来の木像が発見されことから、「佛光寺」という寺号を賜ったとされています。

佛光寺はその後隆盛して多くの末寺を抱えるようになりますが、応仁の乱で諸堂を焼失するとともに、文明13年(1481)には佛光寺住持の経豪上人が、末寺の大多数を引き連れ、山科本願寺を造営中だった蓮如上人に帰依し、蓮教と改名するとともに、再び山科に「興正寺」を創建してしまったため、寺勢は急速に衰えてゆきます。

その後の天正14年(1586)には、豊臣秀吉が佛光寺のある場所に新たに方広寺を造営することとなったため、秀吉の別荘である「龍臥城」があった現在地に移転することとなりました。

佛光寺の阿弥陀堂には、本尊の阿弥陀如来像のほか、髪の毛を美豆良に結った国重要文化財の聖徳太子立像が安置されるほか、特徴的な「絵系図」などの寺宝を保有しています。

境内には、京都造形芸術大学のD&DEPARTMENTプロジェクトによるセレクトショップがあるほか、同プロジェクトのお寺カフェ「d食堂」では定食やスイーツが楽しめます。

また、昨今の御朱印ブームのなか、挿し絵が3か月ごとに変わる佛光寺の「絵入り法語印」がマスメディアで取り上げられたことから人気となっており、現在は平日9時から11時、原則として先着25名限りで頒布されています。

車椅子で旅行するポイント

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【1】佛光寺の御影堂門。すぐ目の前が大師堂だが、入口に階段が3段ある。

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【2】高辻通りに面して車両用の通用門があり、ここからは階段を迂回して出入りができる。

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【3】境内は玉砂利が敷かれており、参拝に限って駐車可。ただし長時間の場合は周辺のコインパーキングを利用のこと。

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【4】佛光寺の御影堂前。階段がある堂の下まで移動可。左手の阿弥陀堂から右手の宗務所までは平坦な石畳の参道がある。



仏光寺境内図

境内配置図 [凡例]
阿弥陀堂 大師堂 宗務所 和合所 D&DEPARTMENT KYOTO 鐘楼 水屋 お手洗い 茶処 本堂門 御影堂門 勅使門 玄関門 仏光寺通 下京警察署仏光寺交番 高辻通 京都市営地下鉄四条駅 

移動のしやすさ ★★★★☆
バリアフリーの状況 佛光寺は、御影堂門をはじめとする門には階段があるが、高辻通りに面した自動車進入口には階段がない。自動車ならばここから入って参拝目的で短時間であれば境内に駐車可。それ以外であれば周辺にあるコインパーキングを利用する。境内は大部分に玉砂利が敷かれているが、自動車進入口から阿弥陀堂、御影堂、宗務所に至る参道部分だけは平坦な石畳になっている。境内トイレは身障者用ではないので、もし利用するのであれば、地下鉄四条駅の改札内のトイレが最も近い。

周辺の名所・観光スポット

京都御苑

京都御苑(きょうとぎょえん)は、京都府京都市にある国民公園で、かつての公家町にあたり、その中心には京都御所が建っています。公園部分は65クタール、御所などをあわせると92ヘクタールという広大な面積です。京都御所の建物は江戸末期の再建ですが、古くからの内裏の形態を残す由緒あるものです。
【身障者用トイレ、身障者用駐車場、車椅子対応苑路の設定あり】

■参考リンク:宮内庁>京都御所