文知摺観音(安洞院)は、福島県福島市にある曹洞宗の寺院です。「文知摺石」は河原左大臣源融の和歌「みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆゑに みだれそめにし 我ならなくに」で知られ、元禄2年(1689)には松尾芭蕉が訪れています。丘の上に静かに佇む江戸時代の多宝塔も東北に残るものとしては貴重です。
旅行先の地図
旅行先の概要
御本尊 | 聖観世音菩薩 |
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所在地 | 福島県福島市山口文字摺70 |
交通 | JR「福島駅」東口から福島交通バス経由で約20分、「文知摺」下車。 東北自動車道「福島西IC」から車で約20分。 |
拝観料 | 大人400円、中学生以下200円 |
駐車場 | 観音堂入口の市道沿いに砕石敷の無料駐車場あり。 |
URL | 文知摺観音安洞院 |
連絡先 | 文知摺観音受付 024-535-1471 |
歴史・由来
文知摺観音は、福島県福島市にある観音堂で、文禄4年(1595)開山の曹洞宗の寺院である安洞院を別当寺としています。
創建の時期は明らかでないものの、境内の「文知摺石」は『源氏物語』の光源氏のモデルともいわれる源融の「小倉百人一首」に採られた和歌「みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆゑに みだれそめにし 我ならなくに」で知られており、陸奥国按察使として下向した源融と地元の長者の娘・虎女との悲恋の伝説を伴っています。
元禄2年(1689)には松尾芭蕉が「文知摺石」を訪ねたことが『奥の細道』にも書かれており、ここで「早苗とる 手もとや昔 しのぶずり」と詠んでいます。
境内には由来不詳の「甲剛碑」、文永4年(1267)の銘をもつ板碑などがあるほか、丘の上に静かに佇む多宝塔は文化9年(1812)再建のもので、下層に唐破風を有し、東北に残る多宝塔としては貴重なものです。
また、もちずり美術資料館「伝光閣」では、松尾芭蕉や正岡子規らの墨跡をはじめ、この地にゆかりのある絵画・美術品などを展示しています。
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